こんにちは!
うさカンです。
上の子が5年生か6年生くらいだったと思うのですが、体調が悪くてだんだん学校に行けなくなってしまった頃に、HSC(ひといちばい敏感な子)という概念を知り、
そしてそれを一番最初に紹介された明橋大二先生のこちらの本に出逢いました。
今となっては少し古い本になりますが、私はもう一度この本を読み返してみたくなりました。
それで感じたことは、
「この本の内容が私の中に染み渡っていて、考え方のベースになっていたんだ」ということでした。
とにかく、どのページを読んでも
私の考え方と同じで(笑)
私のオリジナルの考えだと思っていた部分も、
実はこの本から学んでいたことだったんだ〜、
と、数年振りに思い出しました。
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この本では、こどもの様々な「問題行動」と言われるようなことが、実はこどもの心のSOSなんだよ、ということが分かり、その原因は何なのか、子供が考えていることがどんなことなのか、ということが手に取るように理解できます。
本当の子供の気持ちを理解できれば、親子関係がとても良好になっていくと思うので、私にとってはすごく必要な知識でした。
娘の不登校初期にこの本を読んでいてよかった。
私が一番印象に残っていることは、
子どもを自立させるには、どうしたらいいかー。甘えない人が自立するのではなく、甘えた人が自立するのです
という言葉です。
私は当時、周りの人から、「私が甘やかせるから不登校になるんだ」と思われていました。
でも、一緒にいると、できる限り甘やかせてあげたい、と思うほどの心と体の状態だったのです。
そんな時にこの本を読んで、やっと「これでいいんだ」と覚悟することができました。
いくら周りの人に否定されても、私は自分が正しいと思うことをしよう、そう思えました。
当時の娘は、体調に波があり、学校に行ければ「元気」でした。本当に元気だったのか、元気を装っていたのかは分かりませんが、
そういうところから、「とにかく学校に来させちゃえば大丈夫なのに、お母さんが簡単に休ませるから…」そんな風に思われていたと思います。
でも、朝は本当に具合が悪くて、どう考えても登校できないだろう、と思う日も多くて、休むと「あれ?」というほど元気になっちゃうこともありました。
当時は本人もその理由が分かっていませんでしたが、それが起立性調節障害の特徴だったんです。
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また、今だからもう時効かな、と思って書いちゃいますが、娘の体調の誤解がいろいろとあり、本当に傷つくことを言われたこともあります。
例えば、娘が欠席した日の連絡帳に、
「あなたが欠席したせいで、同じグループの友達があなたの分まで仕事をして大変でした。明日は来てください」
というようなことが書いてあったことがあります。
先生としては、発破をかけたら来れるかな?という気持ちで悪気はなかったのかもしれません。
でも、私は娘の体調不良を信じてもらえなかったのかな、私が連絡したことを信じてもらえなかったのかな、体調不良でも心配してもらえないんだ…と、とてもショックでした。
今でもその時の気持ちは忘れられなくて、当時は娘が可哀想で泣きました。
そういうことが重なっていたので、私は先生を信頼することが難しくなっていきました。
そんな経験をしていたので、
私は娘の心のほうも心配で、とにかく私ができる限りのことをしました。
私は娘の為に、お水一杯でも汲んであげて、小間使いのようだったかもしれません。
でも、私はとにかく丁寧に、
「私にとっては大切な存在だよ」ということを一生懸命伝えました。
言葉でも伝えたけれど、とにかく態度で自分の価値を信用できるように、と思って、できることはなるべくやりました。
体調不良な時はもちろんですが、
元気そうに見える時にも、なるべく尽くすようにしていました。
学校で存在を否定されるということは、
ものすごくショックなことだと思います。
そこから立ち直る為には、いくらワガママを言っても受け入れてくれる人がいるんだ、と思えるようにならないといけないと思いました。
そんな私を見て、「やりすぎ、いつまで経っても自立できないじゃない」と思われていたと思います💦
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それから、もうひとつこの本から学んだことは、お金のことです。
当時から、我が家は一馬力だったので、節約が「正しいこと」だと思っていました。
でも、この本を読んで、
思春期というのは、精神的には自立していくけど、経済的にはまだ自立できない時期だ、と理解しました。
ある程度必要な物は、買ってあげるべきだと思いました。
学校に通っていれば、友達付き合いの中で必要な物や欲しい物が出てきます。
それは子供の価値観での必要な物で、親の価値観とは違うかもしれない。
でも子供にはまだ、経済的に自立することはできない為、何も買ってあげないと、子供の価値観を否定することにつながることが分かりました。
そして、不登校の場合はさらに、金銭的に少し頑張ってあげなければならないと思いました。
それは、子供の為にお金を使うという行為が、子供を大切に思っているということをわかりやすく伝えやすいと気付いたのです。
思春期前だったら、お金以外で解決できることはいろいろあると思います。
お金をかけないレジャーとか、子供の為に時間を使うようなこととか。
でも、思春期になると、自分の世界が出来てきて、親と過ごすより楽しいことが見つかってくる時期。自分がいいと思うこと、好きなことに親がお金を使ってくれるというのは、子供にとってはただ嬉しいだけではなく、尊重する気持ちも伝わることだと思いました。
もし学校に通っていたら、友達関係とか部活とか、物を買う以外のことで満たされる可能性もあると思います。
でも、不登校で居場所がなくなってしまうと、我慢ばかりで楽しいことが何もなくなってしまいます。それで自分の価値、自己肯定感を上げていくことは難しいと思います。
何でもかんでも否定されているような気持ちになると思います。
そうは言っても、お金は無限にある訳ではないので、そんなに言う通りになんでも買える訳ではありません。
子供は子供なりに、親がどうお金を使っているのか、よく見ていると思います。
うちの経済状況で、できる限りのことはやってくれてるんだな、とか。
今の子供が欲しいものは、
スマホ、ゲーム、パソコンなど、単価が高いものばかりで、正直言って困ってしまいます💧
でも、よりスペックの高い物を欲しがるというのは、成長の証。レベルが上がっているからこそ、もっといい物が欲しくなる、今までの物では物足りなくなるのですよね。
それがワガママではない、という気持ちだけでも理解してあげたいな〜と思います。
我が家では、そういう部分で期待に添えないことも多々ありましたが、小さな要望(食べ物とか文房具とか)には、なるべくダメと言わないようにしてきました。
親が自分の物を我慢して、子供にばかりお金を使っていたら、子供もとてもよく分かるものです。
親に感謝もしてるし、尊敬もしているようです。
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この本を読んで、
世間一般で言われている子育てとは少し違うかもしれないことを知ることが出来ました。
私は明橋大二先生の言葉の選び方、書き方が好きです。とても安心できるのです。
私の繊細な気持ちも分かってくれるし、子供の真の気持ちも丁寧に教えてくださるような気がします。
もし、子供のことで悩んでいたら、この本はおすすめだと思います。