こんにちは!
うさカンです。
今日はこちらの本の感想です。
私は、ポリヴェーガル理論を初めて知った時に、この本を読みたいと思ったのですが、私が住む地域の図書館にはなくて、それで諦めました。
いつも、図書館にない本は、購入して読むか諦めるか、選択していたのですが、難しそうなこの本を買う勇気がなくて、見送りました。
ところが、いろんな情報にぶつかるうちに、やっぱり読みたいと思ったことと、県内の違う図書館から取り寄せてもらう方法を最近知り、活用できるようになったので、今回予約してみました。
最初はやっぱり難解で、少しずつ少しずつ頑張って読んでいました。
読んでいくうちに、内容はそれほど難しくないんだけど、書き方が難しいんだ、と分かってきました。
日本語とは違う言語で書かれた本は、翻訳されていても、独特の言い回しや文化的背景などがあって、なかなか言葉が簡単には入ってこないことがありますよね。
著者も訳者も、分かりやすいことに注力したと書かれていましたが、久しぶりにこの手の本を読む私にとっては、けっこう苦労しました。
途中で何度もスマホ片手に検索しながら、ちょっとずつ納得していきました。
ところが、読み進めるうちに、何度も何度も同じことを解説してくれていたので、後半からはとても分かりやすく感じてきました。
そして、なんとその内容は、どれもこれも
「なるほど、そうだったのか」と思うことばかりでした。
これまで私が感じてきた経験からの思いとか、知識を得てきたこととか、そして子供を観察しながら感じてきた勘、感覚的になんとなく「こうだろう」と思ってきたこと全てを、言葉で理論的に説明してくれているようで、本当にホッとしたような感覚になりました。
理由を裏打ちされたような気持ちです。
本当にこの本を読んでよかったと思う安心した気持ちと、こんなに難しい本(私にしては)を読めた(理解できた)自分にも感動してしまいました。
これまでの読書があったからこそ、ここまで来れたような気がして、自分の成長が素直に嬉しいです。
勉強って、独学でできることが沢山あるんだなあ、と改めて思いました。
別にこれを読めたからと言って、資格も学歴も増える訳じゃないけど、自分としては成長が嬉しいし、自信がつきました。
もしこの先、こういった知識を生かして、人を支える仕事ができたらいいなあ、という夢に一歩近づいたような気がして、楽しくなりました。
もっともっと知りたいことは沢山あり、幅広い知識を増やしたいという意欲がさらに出てきたことは、普段、体調不良を経験しながら過ごす私の勇気になります。
学校に通わなくても、「こんな学び方もあったよ〜!!」と、誰かに伝えたいです✨
(大袈裟で大騒ぎ😅)
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前置きが長くなってしまいました。
ここからが本題ですよ😆
「ポリヴェーガル理論」とは、
トラウマの行動が、脳で考えることや心で思うことからくるのではなく、
体の自然な反応からくるのだ、と説明する理論になります。
自分の神経系が、反射的に体や心を守るために行動が起こると考えます。
トラウマにつながるような経験をした時、人間は、闘うか逃げる、そしてそれが太刀打ち出来ないと瞬時に判断した時には、シャットダウンしてしまいます。
私たちが人間(哺乳類)に進化するずっと昔からあった神経回路の名残が働くのです。
これは、亀が甲羅の中に頭も手足もすくめて動けなくなるような状態です。
死んだようになった生き物が、捕獲する動物から生き延びられることがあると知っていて、そういう反応を無意識に選ぶ、
同じように人間も、身動きが取れなくなり、固まってしまう反応は、自分を守るために適切な行動であると解釈できるそうです。
その不動の行為は、時には失神したり、解離したり、不登校や引きこもりも、そういう反応と言えるかもしれません。
そういう適切な行為で身を守ったことはいいのですが、それがトラウマとなってしまうと、その後の無意識の判断がまた同じような不動の選択をし、本当は必要のない状況でも身動きが取れなくなってしまいます。
そこを解決していくには、とにかく「身の安全」を感じることが大事なんだそうです。
人間が安全だと感じる合図は、顔を見合わせて、お互いに敵意がないとわかることです。
その合図の読み取り、送り合いを学ぶのが「あそび」だそうです。
また人間にはレジリエンス(恒常)が備わっているので、トラウマからセラピーにより脱出できます。
その為には安全な環境で支えていくことが大切で、
人間が安全と感じるためには、低周波音を取り除き、ペットや赤ちゃんに話しかけるような優しい心地よい音域がいいそうです。女性ボーカルの歌を聞かせることも、中耳筋の調整を回復させて、社会交流しやすくなるようにつながっていくようです。
こういった無意識に自然に選択する私たちの行動は、自律神経によって支配されていて、防衛反応がある時には血圧が上がり、心拍数も上がってしまいます。
これを落ち着かせるには、フーっと長い息をはくことがいいそうです。
そうすると、体全体が落ち着いてきて、その情報が脳まで届き、社会交流システムを復活させていくのだそうです。
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人間は集団で助け合いながら生きていくように出来上がってきました。たぶんそれは人間の本能として備わっているのだと思います。
だから、人間は社会交流に喜びを感じ、自らの能力を生かすことが出来ます。
トラウマがあると、そこに行くのは難しくなりますが、人類の大きな脳は、物事を違う角度から眺め、解釈し直すことができ、思い込みを捨て去ることも可能なのだそうです。
これは体から感じることを脳に伝えるのとは逆で、脳の認知から体に伝えていく能力があるという人間の特性です。
トラウマとは、期待に対する裏切りを受けたことであり、そのことにより社会交流システムがうまくいかないことに敏感になってしまいます。
そこで、セラピーにより「あそび」や「うたう」ことなど、神経系エクササイズをしながら、社会行動が豊かになるように支援していくことが大事になってきます。
長くなりましたので、一旦終わりにして、続きはまた明日にしたいと思います。