こんにちは!
うさカンです。
年末に、とても素敵な本を読むことが出来ました✨
このブログで紹介してきた本は、どれも良い本ばかりで、いろいろシェアしてきましたが、
この本もいろんな方に知ってほしい内容でした。
発売は2017年。
あぁ、その時に知っていたら、読んでいたらよかったなあ。
そしたら私はこんなに悩んでこなかっただろうな~。
そしたらそんなに体調が悪くなることもなかったかもなあ。
そう思いつつも、もしかしたら、その体験があったからこそ、とても共感出来るのかも、なんて思ったり。
ネガティブケイパビリティって難しい言葉ですが、
「答えの出ない事態に耐える力」のことなんだそうです。
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わたしたちは、わけの分からないことや、手の下しようがない状況は不快に感じるそうです。
なんとかして解答を捻り出すか、幕を下ろしたくなるそうです。
私はこれまで、子供の不登校や病気に対して、まさにそんな感じで、
「どうして?なんで?どうしたらいいの?」と悩みまくりました。
でも、ネガティブケイパビリティとは、
謎は謎として、宙ぶらりんの状態を耐え抜く力なのだそう。
その先には、必ず発展的な深い理解が待ち受けていると信じることが大事なんだそうです。
きっと本人にもよく分からないことを、
親が「どうして?なぜ?」と騒ぎ立てることは、とってもウザい行為なんでしょうね。
悲しく困らせてしまいますね。
そして、なんとかしようとすればするほど、
本人は今の自分を否定された気持ちになるでしょうね。
無理矢理に子供を動かそうと思わなくても、
ネガティブケイパビリティがない対応をしていたら、やっぱり親子共々苦しいですね。
だけど、昔の私には、
「世の中の大半のことは、すぐには答えが出ない宙ぶらりんのことばかり」
だなんて知らなかったんです。
ずっと学校教育で、
ポジティブケイパビリティを習ってきたから、
考えればどうにかなる、
どこかに解答があるはずだ、
分からないのは自分の努力が足りないせいだ、
そう思って頑張り続けていたんです。
でも、そもそもそんな簡単にゴールが見える問題ではなく、
「それでいいんだよ」
ということを知れば、
あとは宙ぶらりんのまま過ごすだけ。
その生活を受け入れることが出来るんですよね。
ようするに、今の答えは宙ぶらりんですってことですもんね。
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それでいいのよ、
解決しようと思わなくても、治療は日薬目薬だそうです。
困難が過ぎ去るまで、一緒に寄り添って日にちがすぎるのを待ち、そして目を離さないように見続ける、見捨てない、
そういうことで、少しずついい状態になっていくと信じること。
私たちの教育では、芸術にまでテストがあって点数がでるけれど、
本当は美術や音楽を心で味わうように、出来事も評価せずに心と体で感じれば、それでいいのですね。
全てのことに早急に答えを出そうとすることのほうが不自然。
そういうことのほうが世の中には多いなんて、はじめから世の中のことを知っていたらよかったわ。
私たちの脳は、そもそもポジティブに、楽観的に考えるように出来ているそうです。
いろんな事件が起きても、それは違う世界の出来事と脳が認識したり、コロナがまた蔓延してきても、自分は大丈夫だろうと脳が処理したり、常に自分にはポジティブに理解するようになっているそう。
そうじゃないと、怖くて外出なんて出来ないですよね。
でも、脳が疲れていたり、病気になると、ポジティブに考えることが出来なくなるそうです。
必要以上にいろんな不安や心配や恐怖が出てくるのですね。
だから、そういう時にはゆっくり休むことが一番!
とにかく寝る、休む。
その間の時間稼ぎが、日薬目薬であり、宙ぶらりんに耐える力であり、ネガティブケイパビリティなんですね。
だけど、ただ耐えることは人間にとってとても辛いので、寄り添い励ます存在が必要です。
それはもちろん「人」であるし、
「プラセボ」の存在もあるそうです。
ちょうど私もそんなことを考えていたんですよね。
プラセボとは、「私は喜ばす」という意味だそうです。
時間が経つのを支える力になることが、証明されているようです。
プラセボ効果ですね。
プラセボの必要条件は、「意味づけ」と「期待」なんだそうです。
確かに、これで治るよ、と言われると、治ると思いますよね。特に信用出来そうな人が言ってたら。
もちろん騙されないように気をつけなければいけませんが、でも信じる者は救われるという効果も馬鹿に出来ないのかもしれません。
という訳で、あとのことは詳しくは
こちらの本を読むことを是非おすすめしたいと思います。
世の中には答えが出ないことがいろいろあるんだよ、と学校ではなかなか習わないと思うので、家庭で子供たちに教えてあげたいな。
それでも人生大丈夫だよ、と。
自分がおかしいのではなく、
これが普通だと思えることも、
また治療の一部かもしれないと思います。
そして、親のほうにこの耐える力があれば、
子供はそのうちに歩き出すんじゃないかな。
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ちなみに、
私はこのネガティブケイパビリティという言葉は知らなかったけど、
でも子供たちや自分の病気を経験してるうちに、このことに気が付きました。
最初にこの言葉を使った人も、
自分が不治の病だと知ったからのようです。
誰でも、どんな時代でも、同じようなことを悟ることが出来るのかもしれませんね。
すぐには治らないこと、変わらない現実の中で、
下手に力を使い果たして余計に悪くなってしまうよりも、一度ゆっくり休んで、脳がポジティブに考えられる時を待ってみるのもいいですよね。
その中でも、諦めずに今を楽しんだり、出来ることを無理せずやって過ごしながら、
来る時を待つような生き方、そしてそれを肯定されるような社会、
この本ではそんなことを学べる気がします。
そしてそれを学ぶと、きっと生きやすくなるのではないでしょうか。
それでは、メリー・クリスマス!!
素敵な夜をお過ごしください🙏